激動の予感しかない2025年に突入して、あっという間に1月が終わります。

オバさんの私が「時間があっという間に過ぎる」というのは理解していただけると思うんですが(ジャネーの法則というそうです)、でも我が家の中学生と高校生の我が子たちも、ここんところの時間の流れの早さにびっくりしてる様子…

う〜んもしかして!目まぐるしい世界情勢とか人の能力を超えようとするデジタル化とか、そういった影響で時の流れが実際に変わっていたりして?!?

…などと勝手な妄想をしております。

 

さてさて、今回のブログ。

2024年12月15日に参加した「矯正治療長期安定研究会」について、思いの丈を述べさせていただこうと思います。

 

より良い医療を行うには、確かな根拠が必要です。

医療人はとにかく常により良いものを目指すことが求められます。

そういうわけで、学会や勉強会といった医療情報のアップデートの場はゴマンと用意されています。

 

そんな中2023年、矯正医界隈で鳴物入りで始まった「矯正治療」の「長期」の「安定」を「研究」する「会」。。。

一昨年の第一回の時は参加者としてクリニックから一症例発表させていただき、

第二回は運営側として少々お手伝いもさせていただきながら、分院の池袋矯正歯科クリニックと合わせて三症例発表させていただきました。

 

理想的な歯並びにするのが矯正治療。(まずもって、きちんと治らない治療というのは論外。)

そして当院の治療が終わったあとは3年間、全員の患者様にリテーナーという後戻り防止装置をお使いいただくようお願いしております。

良い治療でちゃんと治った歯並び、でもその歯並びはその後どうなっていくんでしょう?

人生100年時代の矯正医は、治療をスタートする時点でその後10年、20年、50年と使われ続ける噛み合わせの、いったいどこまで責任を背負うことができるのでしょう?

 

う〜ん、このような答えの出ない難問は、私が仲良くしているClode AIちゃんに聞いてみましょ!

↓↓↓

 

これは歯科矯正治療における重要な倫理的・専門的な問題提起ですね。長期的な観点から考察してみましょう。

矯正医の責任範囲については、以下のような視点から検討する必要があります:

医療専門家としての責任:
– 現時点での最善の医学的判断に基づいて治療計画を立てる責任
– 患者の年齢や生活習慣、予測される加齢変化を考慮した治療設計を行う責任
– 治療後の変化やリスクについて患者に十分な説明を行う責任

現実的な限界:
– 加齢に伴う自然な歯列や顎の変化は避けられない
– 患者の生活習慣や口腔ケアの状態が大きく影響する
– 50年先の口腔内の状態を完全に予測することは不可能

そのため、矯正医の責任は以下のような範囲に集中すべきだと考えられます:

1. 治療時点での最適な咬合の実現
2. 予測可能な範囲での長期的な安定性の確保
3. 定期的なフォローアップの重要性の説明
4. 患者自身による口腔ケアの重要性の教育
5. 将来起こりうる変化や必要となるメンテナンスについての情報提供

つまり、矯正医は「永久的な完璧な咬合」を保証することはできませんが、現時点での最善の治療と、将来に向けての適切なガイダンスを提供する責任があると言えるでしょう。

これは患者と医師の共同責任であり、治療後の経過は患者のセルフケアと定期的なメンテナンスにも大きく依存します。そのため、治療開始時点での十分なコミュニケーションと相互理解が不可欠です。

 

↑↑↑

あぁぁぁぁ、今回もなんとも完璧なお答え!!脳内をぐるぐるする思考をビタっっと止めてくれちゃいます。

でもこの答えはあくまで、現時点でオンラインにある大量のデータをAIちゃんが冷静におまとめしてくれたに過ぎません。

矯正歯科長期安定研究会というのは、複数のレジェンドドクターから症例の長期経過を赤裸々に示していただけるという、もっともっと遥かに高い熱量を持っています。

AIちゃんに尋ねれば ”矯正医は「永久的な完璧な咬合」を保証することはできません” とバッサリ。

だからこそ、うっとりするような腕前をもつ往年のスタードクターの症例が、その何十年後どんな経過を辿り、そしてそれを大家の先生方はどんな風に受け止めていらっしゃるのか。我々はどう受け止めればいいのか。

2024年12月15日は、固唾を呑んで我が目に焼き付けるのに必死になった1日でした。

 

講演の詳細はとても書ききれませんが、ここでは私の琴線に触れたパワーワードをいくつか書き残しておくことにします。

 

”生きていくということは壊れていくということ”

”人体のいかなる部分においても不変はありえない”

”矯正治療後の絶対的な安定は不可能だが、治療後の望まれない変化を最小にすることは、矯正における大いなる挑戦である”

The dark side of fixed retainers: Case series, AJODO 2023 Sep “

“下顎智歯は下顎の叢生に関連しない”

”加齢変化も含めた咬合の変化が予測できないのであれば、生涯を通じた保定を受け入れるか、ある時点での加齢現象を患者と歯科関係者が受け入れるかの2つ”

”「今からあなたが先生です、あなたが歯並びを管理してください」”

”顎関節症は四つ足動物から二足歩行に進化した人間に特有の問題”

”治療の基本は、大きく大きく前に前に”

”FIXは内部応力を消してからつける”

”筋と骨が戦えば勝つのは必ず筋である”

大勢の治療を成功に導いた権威あるチャンピオンドクター達が、科学者の目で冷静に自らの臨床を振り返った時に出てくる渾身の言葉の数々です。

あゝ刺さりまくりっっっ!!!

 

…ということで、今年の年末の第三回開催を今から楽しみにしている次第です。

 

ここまで色々と書きましたが、つまるところのシンプルな私たちの願い。それは、治療が終わった患者様にはずーっと生涯きれいな歯並びでいてもらいたい。

 

そして何を隠そう当院がこの会に参加できるのは、長期にわたって当院に足を運んでくださる患者様のおかげです。

ずいぶん昔に当院で治療を終えられた患者様へ。その後の歯並びに特段の心配事がなくても、ぜひ!!!たまには当院に寄ってくださいませ。

皆様がその後も変わらずお過ごしいただいているところを一目見せていただけるだけで、私たちは飛び上がるほど嬉しくなるのです!