歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正とは?

治療オプションとして、アンカースクリュー(小さなネジ)を用いた矯正治療があります。*当院では、本方法を治療オプションとして行う場合、追加費用はいただいておりません。

インプラント(人工歯)というと、歯を失った方が欠損部分に埋め込むインプラントをイメージする方もいらっしゃいますが、矯正治療で使用するアンカースクリューは全く別のものになります。

歯科矯正用アンカースクリュー(歯科矯正用MIマイクロインプラント)

歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正のメカニズム

重度の出っ歯の場合、歯列全体を後ろに下げる必要があります。しかし、そのためにはスペース(隙間)が必要となるので、まずは抜歯して、歯1本分歯列を後ろに下げられるスペースを作ります。 歯を後ろに下げる力を加えるためには固定源が必要なので、次に固定源となる歯科矯正用アンカースクリューを埋め込みます。固定源を設置することで、設置しない場合に比べて効率的に力を加えられるようになります。そのため、短期間かつ弱い力で歯を動かせるようになります。
インプラント矯正のメカニズム

歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正のメリット・デメリット

メリット

1.治療期間が短くなる可能性がある

歯科矯正用アンカースクリューを埋め込むことで、歯を動かす力を増幅させ、治療期間の短縮につながりやすくなります。

こんな方におすすめ!
  • 結婚式や就職活動など、少しでも早く治療を終了したい方

2.抵抗のある矯正装置を使わずに治療ができる(治療中のストレス軽減)

出っ歯の方は、歯列を後方移動させる必要があります。その際、ヘッドギアを一定期間装着しなければならないケースがあります。しかし、見た目の問題で、この装置の使用に抵抗がある方も多いのではないでしょうか? アンカースクリューを使うことでこのような装置を使わずに、歯列の後方移動をスムーズに行うことが可能です。

こんな方におすすめ!
  • 出っ歯の方、ヘッドギアを使いたくない方

3.歯を抜かず矯正治療を行える可能性が高くなる

抜歯に抵抗があり、矯正治療に一歩踏み出せないという方がいらっしゃいます。しかし、ある統計では、矯正治療を希望する方の40%以上が「抜歯が必要」と報告されています。アンカースクリューを使うことで、非抜歯で矯正治療が行える可能性が上がります。

こんな方におすすめ!
  • 歯を抜かずに矯正治療をしたい方

デメリット

部分麻酔が必要

通常のインプラントに比べて、歯科矯正用アンカースクリューはサイズが小さいため低侵襲(負担が少ない)ですが、痛みを感じるので部分麻酔が必要となります(麻酔をすれば痛みはありません)。

歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正に関するよくある質問

治療期間はどれくらいになりますか?
ブラケットとワイヤーの摩擦抵抗が少ないため、歯の動きが早く、治療期間が短縮されます。
歯科矯正用アンカースクリューを埋め込み、麻酔が切れたら痛くなりますか?
ほとんどの方が痛みを感じることなく日常生活を送れます。痛みがある場合は痛み止めを処方しています。
歯科矯正用アンカースクリューが体の中に入っても大丈夫ですか?
歯科矯正用アンカースクリューは特殊なチタンでできています。骨折したときに埋め込むボルトもチタンでできていますが、チタンは体内に入っても問題のない生体親和性の高い材料です。当院で使用している歯科矯正用アンカースクリューは、2012年8月に厚生労働省による薬事法の承認がおりたものです。
歯科矯正用アンカースクリューを治療のオプションとして使用する場合、どのくらいの費用がかかりますか?
当院では別途費用をいただくことはございません。